インパクトファクターについて

インパクトファクター(文献引用影響率)とは

特定のジャーナル(学術雑誌)に掲載された論文が特定の年または期間内にどれくらい頻繁に引用されたかを平均値で示す尺度です。これはクラリベイト・アナリティクスの Journal Citation Reports(JCR)が備えている評価ツールの 1 つです。
毎年Journal Citation Reports が公開するインパクトファクターは、被引用数と最近出版された論文との比率です。特定のジャーナルのインパクトファクターは、対象年における引用回数を、対象年に先立つ 2 年間にそのジャーナルが掲載したソース項目の総数で割ることによって計算します。

Journal Citation Reports ~インパクトファクターの調べ方 [PDF:8MB]

インパクトファクターに関するよくあるご質問

1. インパクトファクターとは何ですか?

ジャーナル(学術雑誌)の影響度を評価する指標です。

2. インパクトファクターはどんなことに役立つのですか?

インパクトファクターはジャーナルの影響度を表すため、同じ研究分野のジャーナルどうしを相対的に比較する際に役立ちます。

インパクトファクターを含め、Journal Citation Reports(以下JCR)が提供する様々な指標は、以下のような用途に利用されています。

  • 研究者:投稿すべきジャーナルの選定
  • 研究機関:購読すべきジャーナルの選定や蔵書構築、ジャーナルの保存年数決定
  • 学術出版社:ジャーナルの影響度調査、自社の編集方針の見直し
3. インパクトファクターはどうやって計算しますか?

学術研究の世界において、一般的に論文の影響度は、他の論文からの被引用回数で評価されます。

インパクトファクターでは、あるジャーナルの影響度を数値化するために、そのジャーナルが掲載したすべて論文の被引用回数の合計値(=論文群の総影響度)を、論文の掲載本数で割って算出します。

計算例)
インパクトファクター計算例

A=2014年、2015年にジャーナルPに掲載されたすべての論文が2016年中に引用された回数の合計
B= 2014年、2015年にジャーナルPが掲載した論文の数の合計
ジャーナルPの2016年のインパクトファクター=A/B

4. インパクトファクターで論文や研究者、大学などを評価できますか? 個人や大学・研究機関ごとの業績を示すためには、出版された論文の掲載ジャーナルのインパクトファクター値を単純加算すればよいのですか?

インパクトファクターはある特定の一年におけるジャーナルの影響度を示す尺度であり、特定の論文や個人の研究業績を評価するための指標ではありません。したがってインパクトファクターを単純加算しても、個人や研究機関の業績を客観的に示すことはできません。むしろ、ジャーナルあたりの平均的な尺度であるインパクトファクターを用いた場合、優れた研究業績を過小評価してしまう恐れがあります。個々の論文や研究者の評価には、それぞれが実際に得た被引用数や、期待被引用数との比較によるベンチマークなどをお勧めします。クラリベイト・アナリティクスでは、こうした研究評価用のデータベースとして、以下のような製品をご用意しています。

5. 研究者はインパクトファクターが高いジャーナルに、論文を投稿すべきということですか?インパクトファクターの低いジャーナルや、インパクトファクターのついていないジャーナルは、論文を投稿する価値がないということですか?

インパクトファクターはジャーナルを格付けし、絶対的な質を決定する指標ではありません。インパクトファクター値が他のジャーナルと比べて低いというだけで投稿する価値がないと判断するのは誤りです。研究者の方が、投稿すべきジャーナルを検討されるには、そのジャーナルの過去数年のインパクトファクターの推移、過去にどのような論文が掲載されているのか、他のどのようなジャーナルに引用されているのか(Cited Journals)、といった情報も含めて、同じ分野内のいくつかのジャーナルを多面的に比較検討されることをおすすめします。
また、まだインパクトファクターが付与されていないジャーナルでも、これから投稿しようとしている論文にふさわしいものがあるかもしれません。弊社未収録のジャーナルを推薦される場合の手続きについては、こちらをご覧ください。

6. 自分の専門分野のジャーナルは全体的にインパクトファクターが低いのですが、それはなぜですか?その分野が他の分野と比べて評価が低いということですか?

インパクトファクターはある特定の一年におけるジャーナルの平均被引用数です。研究分野について評価しているものではありません。インパクトファクターを決定する要因としては、各分野の研究者人口、論文の引用動向、他の分野からの引用の有無など、さまざまなものが考えられます。

7. 効率よくインパクトファクターを得たり、数値をあげたりする方法はありますか?

より優れた研究発表の場となるようジャーナルの質を高めていくことが最良の方法だと思われます。

8. タイトルやISSNが変更された場合、インパクトファクターの計算はどうなるのでしょうか。また複数のジャーナルが一つに統合された際はどうなりますか?

タイトルやISSNが変更された場合には、原則として、新しいジャーナルとして再評価します。

9. インパクトファクター計算式の分母となるArticleとReviewは、誰が文献の種類を判断するのでしょうか?

出版社から提供された情報をベースにします。それがない場合、書誌的特徴を見て、クラリベイト・アナリティクスが判断しています。

10. 自誌引用についてもカウントされますか?

カウントされます。自誌引用を除いた形でインパクトファクターを再計算することも可能です。

11. インパクトファクターの一覧はどうすれば閲覧できますか?

毎年夏に更新されますが、一般公開・無料配布はしておりません。インパクトファクターは、弊社JCRデータベースに収録されている指標のひとつで、このデータベースをご契約いただいている大学・研究機関等でご覧いただけます。各機関にご所属のユーザーは、契約の範囲内でご利用くださいますようお願いいたします。データベースのご契約方法、または契約の詳細については、ご所属の機関またはクラリベイト・アナリティクス カスタマーケア(ヘルプデスク)までお問い合わせください。

12. インパクトファクターはどうして、3年分のデータで計算されるのでしょうか?

ジャーナルあたりの平均被引用数を出版後の経過年数ごとに見ると、分野による違いはあるものの、出版されてから3年前後で被引用のピークを迎え、4年目以降は徐々に引用されなくなるという論文のライフサイクルが観察できます。このように論文が引用されるピークが何年後にやってくるかを最大公約数的に考慮して、3年分のデータでインパクトファクターを算出しています。もっとも、分野によっては引用のサイクルが長いものもあるため、5年、7年など、もっと長いタイムスパンを設定してインパクトファクターをご自分で再計算することができます。計算方法についてはJCR Webのヘルプ「How to Calculate a Five-Year Impact Factor」をご覧ください

13. 分野ごとに引用動向が異なるのであれば、それを補正して異なる分野のジャーナルのインパクトファクターを比べられるようにしたらよいのでは?

「補正」の条件は、 どのような観点で比較するかによって異なります。Journal Citation Reportsでは、インパクトファクターだけではなく、さまざまな観点からジャーナルを比較できるように、各種指標を取り揃えています。例えば、Cited Journal Listは、あるジャーナルが、どのようなジャーナルから引用されることが多いのかをジャーナル別・年代別に見ることができます。

同様に、Citing Journal Listでは、あるジャーナルが、どのようなジャーナルを主に引用しているかがわかります。これらを参照して、分野の異なるジャーナルAとBが自分の分野で定評のある有力誌をどの程度引用しているのか、どの程度引用されているのか、などがわかります。

複数の分野に重複して登録されているジャーナルは、いずれの分野でインパクトファクターの順位が高いのか、またそれぞれの分野の Median Impact Factor(メディアン・インパクトファクター)やAggregate Impact Factor(統合インパクトファクター)などの指標と比較することにより、どの分野とより密接な関係にあるのかを調べることができます。

製品・サービスをご検討中のお客様

インパクトファクターについてについて詳しいご案内や資料をご希望の方はこちら

お問い合わせ