クラリベイト・アナリティクスが「引用栄誉賞」を発表
2017年 日本からの受賞者は1名

~ 桐蔭横浜大学 宮坂力氏(化学)~

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2017年9月20日(日本時間)
米国ペンシルバニア州フィラデルフィア発
*米国時間9月20日8AM発表のプレスリリース抄訳です。

世界的な科学情報企業であるクラリベイト・アナリティクス(本社:米国フィラデルフィア、日本オフィス:東京都港区、以下「クラリベイト」)は、2017年の「クラリベイト・アナリティクス引用栄誉賞」を発表致しました。 本賞は2016年まで「トムソン・ロイター引用栄誉賞(ノーベル賞予測)」として発表していたものです。学術論文の引用データ分析から、ノーベル賞クラスと目される研究者を選出し、その卓越した研究業績を讃える目的で発表されています。2002年より毎年9月の発表が恒例化されており、16回目となる本年は、日本人研究者1名を含む22名が受賞しました。

日本からは、化学分野において1名が選出されました。桐蔭横浜大学 医用工学部 特任教授の宮坂力氏は、「効率的なエネルギー変換を達成するためのペロブスカイト材料の発見と応用」において今回の受賞となりました。

<化学>
桐蔭横浜大学 医用工学部 特任教授
宮坂 力 (Tsutomu Miyasaka) 氏
「効率的なエネルギー変換を達成するためのペロブスカイト材料の発見と応用」

受賞コメント
『私が光発電の能力を発見した有機無機ハイブリッド構造をもつペロブスカイトは、私より前に別のグループがその優れた発光特性を見出して精力的に研究していました。電気化学を専門として光エネルギー変換を様々な方法で試みてきた中で、私がこの材料に遭遇したのは発光特性を研究してきた大学院生が持ち込んだ研究課題がきっかけです。また海外との共同研究が技術の芽を大きく開くチャンスにつながりました。多くの人のつながりが研究を成功させたと考えています。研究が産業実用化に発展し、社会貢献を果たすのを見届けたい気持ちです。 』

<クラリベイト・アナリティクス引用栄誉賞とは >
クラリベイト・アナリティクス引用栄誉賞(旧トムソン・ロイター引用栄誉賞)は、データベースを用いた論文・引用分析において、ノーベル賞クラスと目される研究者を発表するものです。世界トップクラスの研究者の功績を讃え広めることで、科学がより身近なものとして認知されることを目的に、2002年からノーベル賞に先駆けた発表を恒例化しており、本年が第16回目となります。
ノーベル賞のうち4賞(医学・生理学、物理学、化学、経済学)と同カテゴリで構成されており、2016年までに引用栄誉賞を受賞した43名が実際にノーベル賞を受賞しています。

<クラリベイト・アナリティクス引用栄誉賞の選考基準 >
クラリベイト・アナリティクス引用栄誉賞は、過去20年以上にわたる学術論文の被引用数に基き、各分野における高インパクト論文(通常1,000回以上の引用)を選定します。その後、ノーベル委員会が注目すると考えられるカテゴリ(医学・生理学、物理学、化学、経済学)に振り分け、各分野で特に注目すべき研究領域のリーダーと目される候補者を決定します。
本賞は引用分析から「近い将来ノーベル賞を受賞する可能性の高い研究者」を発表することを目的としており、その年のノーベル賞受賞者を予測するものではありません。

<選出に使用するデータベース>
本賞は、世界最高水準の学術文献引用データベース「Web of Science Core Collection 」 を用いて、医学・生理学、物理学、化学、経済学のノーベル賞4分野において最も影響力があった研究者を分析・発表しています。当社の過去30年以上にわたる分析から、学術論文の被引用数と同分野における研究者間での高評価には、強い相関関係があることが分かっており、論文の引用頻度が高いことは、学術分野における影響度の大きさを示しています。

<過去の日本人受賞者>
過去に本賞を受賞した25名の日本人研究者については以下のサイトをご覧ください(理化学研究所の十倉好紀氏は異なるトピックにより2回受賞)。
2002-2017の日本人受賞者一覧
25名の受賞者のうち、山中伸弥氏は2012年にノーベル医学・生理学賞を、中村修二氏は2014年にノーベル物理学賞を、大隅良典氏は2016年にノーベル生理学・医学賞をそれぞれ受賞しています。

本年のクラリベイト・アナリティクス引用栄誉賞受賞者は、以下の通りです。なお、氏名の後ろに記載の国名は、所属機関の所在地を示しています。

医学・生理学

トピック(カッコ内の日本語は参考訳、以下同じ): For discovery of the signaling pathway phosphoinositide 3-kinase (PI3K) and elucidation of its role in tumor growth(ホスホイノシチド3-キナーゼ (PI3K) シグナル伝達経路の発見および腫瘍増殖過程におけるその役割の解明)

Lewis C. Cantley (米国)
Meyer Director of the Sandra and Edward Meyer Cancer Center and Professor of Cancer Biology in Medicine, Weill Cornell Medicine, New York, NY, USA

トピック: For fundamental contributions to the analysis of brain imaging data, specifically through statistical parametric mapping and voxel-based morphometry(統計的パラメトリックマッピング(SPM)とボクセル単位形態計測(VBM)による脳イメージング分析への基礎的貢献)

Karl J. Friston (米国)
Professor of Imaging Neuroscience and Wellcome Principal Research Fellow, Wellcome Trust Centre for Neuroimaging, University College London London, UK

トピック: For their discovery of the Kaposi’s sarcoma-associated herpes virus, or human herpesvirus 8 (KSHV/HHV8) (カポジ肉腫関連ヘルペスウイルス(KSHV)、またはヒトヘルペスウイルス8(KHV8)の発見 )

Yuan Chang (米国)
American Cancer Society Research Professor, Distinguished Professor of Pathology, and UPMC Endowed Chair in Cancer Virology, University of Pittsburgh School of Medicine Pittsburgh, PA, USA
Patrick S. Moore (米国)
Director of the Cancer Virology Program, University of Pittsburgh Cancer Institute, American Cancer Society Research Professor, Distinguished Professor of Microbiology and Molecular Genetics and the Pittsburgh Foundation Chair in Innovative Cancer Research, University of Pittsburgh School of Medicine Pittsburgh, PA, USA

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物理学

トピック: For seminal contributions to carbon-based electronics(炭素系エレクトロニクスの将来的発展に対する貢献)

Phaedon Avouris (米国)
IBM Fellow and Group Leader for Nanometer Scale Science and Technology, Thomas J. Watson Research Center Yorktown Heights, NY, USA
Cornelis Dekker (オランダ)
Director of the Kavli Institute of Nanoscience, Delft University of Technology Delft, The Netherlands
Paul McEuen (米国)
John A. Newman Professor of Physical Science, Department of Physics, Cornell University Ithaca, NY, USA

トピック: For pioneering discoveries in nonlinear and chaotic physical systems and for identification of the Feigenbaum Constant(非線形およびカオス的な物理システムにおける先駆的発見、並びにファイゲンバウム定数の同定)

Mitchell J. Feigenbaum (米国)
Toyota Professor, Laboratory of Mathematical Physics, Rockefeller University New York, NY USA

トピック: For his profound contributions to our understanding of the universe, including its origins, galactic formation processes, disk accretion of black holes, and many other cosmological phenomena(宇宙の起源、銀河生成プロセス、ブラックホールの降着円盤、その他多くの宇宙関連現象の理解を深めたことへの貢献)

Rashid A. Sunyaev (ロシア/ドイツ)
Professor at the Institute of Physics and Technology in Moscow; Head of the High-Energy Astrophysics Department of the Institute for Space Research in Moscow (since 2002; Chief Scientist since 1992); and, Director and Scientific Member at the Max Planck Institute for Astrophysics in Garching, Germany (since 1996)

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化学

トピック: For critical contributions to C-H functionalization(C-H活性化に対する決定的な貢献)

John E. Bercaw (米国)
Centennial Professor of Chemistry, Emeritus, Division of Chemistry and Chemical Engineering, Caltech Pasadena, CA, USA
Robert G. Bergman (米国)
Gerald E.K. Branch Distinguished Professor, Department of Chemistry, University of California Berkeley Berkeley, CA USA
Georgiy B. Shul‘pin (ロシア)
Senior Scientific Researcher, N. N. Semenov Institute of Chemical Physics, Russian Academy of Sciences Moscow, Russia

トピック: For fundamental advances, theoretical and practical, in heterogeneous catalysis on solid surfaces ( 固体表面上の不均一系触媒に関する、理論的かつ実用的な基礎的進歩 )

Jens Nørskov (米国)
Leland T. Edwards Professor in the School of Engineering and Professor of Photon Science and Senior Fellow at the Precourt Institute for Energy, Department of Chemical Engineering, Stanford University Stanford, CA, USA

トピック: For their discovery and application of perovskite materials to achieve efficient energy conversion(効率的なエネルギー変換を達成するためのペロブスカイト材料の発見と応用)

宮坂 力 (日本)
桐蔭横浜大学 医用工学部 特任教授
関連論文(2012年) │ 関連論文(2009年)
Nam-Gyu Park (韓国)
Professor, School of Chemical Engineering, Sungkyunkwan University Seoul, South Korea
Henry J. Snaith (英国)
Professor in Physics, Clarendon Laboratory, University of Oxford Oxford, UK

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経済学

トピック: For pioneering research in behavioral economics and in neuroeconomics (行動経済学および神経経済学の研究を開拓 )

Colin F. Camerer (米国)
Robert Kirby Professor of Behavioral Finance and Economics, Division of Humanities and Social Sciences, and Tianqiao and Chrissy Chen Center for Social and Decision Neuroscience Leadership Chair, Caltech Pasadena, CA, USA
George F. Loewenstein (米国)
Herbert A. Simon University Professor of Economics and Psychology, Carnegie Mellon University Pittsburgh, PA, USA

トピック: For his analysis of worker productivity and studies of recessions and unemployment ( 労働生産性に関する分析、および不況と失業に関する研究 )

Robert E. Hall (米国)
Robert and Carole McNeil Joint Hoover Senior Fellow and Professor of Economics, Stanford University Stanford, CA, USA

トピック: For their contributions illuminating the dimensions of decisions in corporate finance ( 企業財務(コーポレート・ファイナンス)意思決定の局面を解明 )

Michael C. Jensen (米国)
Jesse Isidor Straus Professor of Business Administration, Emeritus, Business School, Harvard University Cambridge, MA, USA
Stewart C. Myers (米国)
Robert C. Merton (1970) Professor of Financial Economics, Emeritus, Sloan School of Management, MIT Cambridge, MA, USA
Raghuram G. Rajan (米国)
Katherine Dusak Miller Distinguished Service Professor of Finance, Booth School of Business, University of Chicago Chicago, IL, USA

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情報出所 : クラリベイト・アナリティクス
2017年9月20日

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